[土壌プロジェクト] 土壌プロジェクトの開始

生態系に命を吹き込む小さな行動

気候変動、生物多様性の喪失、土壌汚染といった地球規模の課題の大きさに、私たちはしばしば圧倒されてしまいます。これらの言葉は広大で遠い存在のように感じられ、私たちに本当に何かできることがあるのだろうかと自問してしまいます。しかし、自然の回復は常に小さな一歩から始まります。そして今日、私たちにできることが一つあります。それは、侵略的な野生のホップ蔓( Humulus japonicus )を除去することです。

なぜVineなのか?

その名の通り、この蔓性植物は地面を這い回り、他の植物を絡み合わせて窒息させます。在来植物から空間を奪い、日光と風通しを遮り、土壌自体を窒息させることさえあります。実際、この侵入性の蔓性植物は現在、韓国全土の179の市郡に広がっています。急速に広がり、在来植物から空間と光を奪い、土壌の多孔性と水の流れを阻害します。最終的には、在来植物は生育できなくなり、生物多様性は低下し、土壌は「呼吸」を失ってしまいます。

健全な土地とは、多様な種が共存し、互いにスペースを与え合う土地です。侵入性のつる植物を除去することは、共存の可能性を取り戻すことです。

除去するのは「植物」だけではない

蔓を刈り取ることは、窒息しかけていた土壌に光と風、そして生命の循環を取り戻すことです。私たちはまず、小さな芽さえも取り除き、日光が届き、在来種の種子が根付く空間を作ります。発芽した種子の成長の可能性、土壌微生物や昆虫の生息地への回帰。これらはすべて、たった一度の除去作業から始まります。

植物を窒息させる蔓から解放する瞬間、私たち自身の命にも息吹が吹き込まれます。同じように回復を必要としている命です。私たちの存在が生態系に触れるこの瞬間、息吹の回復は共に始まります。

機械ではなく手作業

これは、土地を掃除機で掃き清めることではありません。私たちは手作業で、つるを丁寧に刈り取り、根をたどり、除去します。在来種はそのまま残し、外来種のみを除去することで、生態系の回復に向けた、優しく、敬意ある第一歩を踏み出します。

私たちが生み出す変化を想像する

このプロジェクトは、忠清北道槐山市にあるハーブ園「ハーバニック」との共同プロジェクトです。ハーバニックは、農民であり薬草学者でもある人物が運営するハーブ園で、化学肥料や農薬を使わず、土壌の力のみを頼りに栽培を行っています。ここでは、土壌修復の実験を行い、蔓が除去された後、在来種がどのように空間を取り戻すかを観察します。ドローンと土壌分析を用いて、これらの変化を記録し、四季折々の息吹を追っていきます。

この取り組みには、外来種の分析と生態系の回復を専門とする環境スタートアップ企業Invelabが参加しています。ドローンデータと科学的モニタリングを活用し、回復プロセスを詳細に記録し、生態系の移行に向けた道筋を提案しています。彼らは私たちの強力なパートナーです。

(写真:忠清北道槐山薬草園)

このオーガニックハーブと農作物の畑では、外来植物が徐々に侵入し、在来種の生育を阻害してきました。持続可能な農業の価値を支持するアロマティカは、ハーバニックとインベラブと提携し、この課題に取り組んでいます。私たちが守ろうとしているのは、農地だけでなく、生態系が息づき、豊かに育つ健全な土壌です。こうした小さな変化を積み重ねることで、生態系の回復が特別なことではなく、日常生活の一部となることを願っています。

蔓を伐採した場所に、在来種の種を蒔きます。この秋、種は土の中で冬を越し、来春静かに芽を出します。それはどんな光景になるでしょうか?花や草が再び咲き、ミツバチや蝶が戻り、根がより深く広がり、土が再び自由に呼吸する。今日は、そんな光景を想像します。

プロジェクト:Soil by AROMATICA

変化は一朝一夕で訪れるものではないことを私たちは知っています。だからこそ、私たちはこの道のりを一歩一歩歩んでいきます。小さな行動の一つ一つが、土壌のリズムを取り戻す助けとなります。そして、在来種が再び花開くのを見届けることができるのです。

この旅にご参加くださる方をお待ちしております。
私たちの小さな行動が、再び生命が息づく土地を創りますように!