始まりからずっと記憶に残る日々。6月20日、豪雨の夜が明け、人々は早朝からアロマティカ本社に集まっていた。槐山へ向けて<プロジェクト:ソイル>を出発する日だった。雨の金曜日の朝だったが、欠席者は一人もいなかった。仕事を休んで参加してくれたお客様、ブランドのストーリーを直接聞きに来たお客様、そしてアロマティカチームのメンバー。皆、静かな決意を胸に抱いていた。
バスは雨の中を進み、忠清北道槐山市甘勿面に到着した。場所は、農家兼薬草学者が営む薬草園だった。幸いにも、出発する頃には雨は小降りになっていた。レインコートとブーツを着用し、装備の点検と安全に関する指示を受けた。


次に、侵略的なホタルブクロの蔓の除去作業が始まりました。最初は、密集して頑丈な根に圧倒されました。茎を切るだけでは不十分で、一本一本の蔓を丁寧に解かなければならず、忍耐と集中力を要する作業でした。他の植物を守るために、ゆっくりと、優しく、そして協力して作業を進めました。あるグループは、隣の植物に手をつけずに一本の根を無事に引き抜いた瞬間、「救えた!」と大声で歓声を上げました。その瞬間、私たちは皆、何か新しいことを学んでいることに気づきました。
雨にもかかわらず、会場は笑い声でいっぱいでした。多くの人が「これ、すごく好き!ロマンチック!」と声を上げました。これは単なるボランティア活動ではなく、復興の共有体験であることがはっきりと分かりました。

途中で、軽食のテーブルが待っていました。グーサンの地元産の農作物を使ったヴィーガンライスケーキ、摘みたてのハーブを漬け込んだハーブウォーター、そして季節のフルーツ。土とハーブの香りに包まれながら、 「これぞまさに農場から食卓へ」と誰かが言いました。
食べ物を分かち合いながら、インヴェラボの生態学研究者と一緒に植物を観察しました。小さな昆虫や細い草の葉っぱ一つ一つに、名前と物語が与えられていました。周りの小さな命にこれほど注意深く目を向けたのは、いつ以来でしょうか。
「この活動を通して、普段は見過ごしてしまうような、この地域に生息する植物や小さな生き物について学ぶことができました。環境に対する視野が広がりました。」
– 参加者、チョ・スビン
「アロマティカの献身的なチームと共に働くことで、ブランドへの信頼がさらに深まりました。このような方々が先導してくれるからこそ、必ず意味のある結果が得られると信じています。」
– 参加者、mongmong


参加者は皆、それぞれタンブラーを持参していた。雨に濡れながらも、タンブラーの列に並んでいる人たちも、この日の雰囲気を共有しているようだった。
土に手を入れ、心を込めて仕事に臨む
現場に戻り、もう一度ツルの除去作業をしたところ、目に見えて変化が表れていた。侵入植物が5袋分も除去されたのだ。作業が終わる頃には雨はまだ降り続いていたが、彼らの目はより輝いていた。雨は汗、膝についた土、手についた植物の匂いと混ざり合い、そして不思議なほど皆の表情が似ていた。
「大人になってから、雨の中を自由に立つ機会は滅多にありません。着替えを持ってきてくださいと言われていたので、濡れても全然気にならず、爽快でした。22年間、自分のビジョンを貫き通してきたアロマティカのCEOの話も刺激になりました。」
– 参加者、ムンギュ・ゴング

その日、指先で一本の蔓を引っ張った瞬間から、私たちは大切なことを学びました。環境を大切にすることは、単なる宣言ではなく、身体的な行為なのです。土の上にひざまずき、身を低くし、傷つけないよう慎重に動くこと。そこから、アロマティカの土壌再生哲学が始まります。

共に大地に触れること、植物をじっくりと観察すること、共に食事をすること、土の香りを纏った空気を吸うこと。こうしたささやかな行為は、言葉よりも深い共感を生みます。この日、私たちは環境について語るブランドの真摯な思いが、どこから来るのかを、体で感じました。

ある者は蔓を抜き、ある者は自らの内に何かを蘇らせました。私たちは共に土を耕し、心に希望を植えました。


